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疑惑(J庭36ペーパー&その続き) |
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「……ほら、自分からちゃんと動かないと、運動にならないよ?」 「だってもう、無理……、もう無理だって……」 「弱音吐かないで。ほら、頑張って」 遠藤の激励に、もう、と上にいる充が睨んできた。その顔が可愛いものだから、抱き寄せてキスをする。 「あ……ん」 引き寄せられた充が苦しそうにしながら、それでも遠藤に懸命に応えてくるのが可愛い。 背中に置いた掌を滑らせて、遠藤の上にある腰を掴み、動きを手伝う。 「……っ、あ、ん」 「ほら、自分で動く」 掴んだ腰を緩やかに動かしながら、下りてくるタイミングに合わせて下から突き上げると、充が背中を反らせ、いやらしく腰を揺らめかせた。 「ん……、っぁ、ん、ん」 リズミカルに充の腰が蠢き始めた。 「いいね。いい調子」 褒めてあげたら見下ろしてきた顔が柔らかく笑った。嬉しそうな顔が堪らなく色っぽい。もう一度引き寄せながら首を伸ばすと、応えるように充の唇も下りてきた。重ねながら二人して揺れる。 「えんど……くん、もっ……と」 「ん?」 キスの合間に充が声を出す。聞いてやろうと訴えてくる瞳を見つめ返した。 「もっと、動いて……」 甘い声でねだってくる。 「自分で動かないとダイエットにならないだろ?」 「いやだ。遠藤くん……動いて」 「我儘だなあ……。あと20分は有酸素運動しないと効果ないよ?」 「だって、無理……、もう無理、遠藤く、んぁ、ん……奥…もっと奥、突いて」 遠藤の首にしがみつき、そんな可愛い要求をされてしまう。困ったものだ。せっかく充の運動に協力しようと自制しているのに、こっちも我慢ができなくなるじゃないか。 恋人の可愛い要求に、上にある身体を抱き、力づくで持ち上げた。 「あっ」 繋がったまま抱きかかえ、上にあった身体を押し倒し、今度は遠藤が上になる。ベッドに横たわった充に笑いながらキスを落とし、お望み通りに深く穿っていった。 「ぁ、ん、あっ、あ」 「……ここ?」 深く埋め込みながら、聞いてやると、返事の代わりに甘い溜息が聞こえた。 「もっと奥……?」 耳元で囁きながら、一番深いところまで侵入させ、身体ごと揺らしてやる。背中に回された腕で強く抱かれ、目を閉じた充が大きく仰け反った。 「ぅん、……いい、そこ、いい……ああ、遠藤くん、いい……」 遠藤に揺らされながら、うわ言のように充が言った。 締め付けてくる襞が複雑な動きで絡みつき、こちらの喉も鳴る。徐々に速度を上げながら、目を閉じたまま恍惚の表情を浮かべている充を眺めていた。軽く寄せられた眉は苦しそうにも見えるが、唇からは甘い吐息が漏れている。 「……気持ちいい? もっと?」 遠藤が聞くと、閉じていた目が開き、誘うように見つめてこられた。 瞳の色に誘われて、もう一度深く穿ち、激しく揺すってやる。 「……あ、ん、っ、んん、はぁ、あ」 白い喉が晒され、遠藤を包んでいる襞がますます蠢いてくる。喉を詰め、充を追い上げながら、自分も昇っていった。 「もう……イク」 「うん、俺も」 お互いにタイミングを合わせ、駆け上がった。背中を撓らせながら充が極みを迎え、白い腹に愛液が飛び散っていった。それを確かめながら、収縮してくる刺激に抗うことなく自身も解放してやる。深く突き入れながら充の中に放ち、一瞬止まった動きをまた再開させ、余韻が収まるのを静かに待った。 ゆっくりと揺れている遠藤を充が見上げてきた。唇には満足そうな笑みが浮かんでいる。 「……結局、遠藤くんが運動することになっちゃったね」 「そうですよ。今日は充のダイエットに協力するつもりだったのに」 鼻に噛みつきながらそう言うと、「だって」という声が聞こえた。 「だって、何ですか?」 笑いながら聞く遠藤の顔を、キ、と下から充が睨んできた。 「だって、俺は元々あまり努力型の人間じゃないんだよ。気持ちいいことに弱いから」 「そうですね」 素直な相槌にまた睨まれた。 「そりゃ遠藤くんはプロを目指してたくらいの人だから、ストイックに自分を鍛えられるんだろうけど、素人にそれを求めるのは無理だよ」 「いや、俺もセックスに関してはストイックを求められても困りますけど」 「遠藤くんが悪くない?」 「え、また俺ですか?」 矛先がまた遠藤に向く。 「遠藤くんがもう少し下手くそだったら俺もこうはならないと思うんだ」 「下手くそのほうがよかったですか?」 遠藤の質問に、充が即座に「それも困るな」と言ったので、笑ってしまった。 「俺は充がポッチャリでも好きですよ」 軽くキスをしながら改めて告白すると、触れた唇がにや、と緩んだ。 「そういうところがタラシなんだよな」 「充にだけだって。こんなこと言うの」 「俺も、遠藤くんが禿げても太っても、好きだよ」 お返しのようにそう言ってくれながら、人の腹筋を撫でて満足そうな顔をしているので、鵜呑みにしてはいけないと、今後も体形維持の努力を続けようと誓う遠藤なのだった。 |
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