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雨が止むまで〜意地っ張りの恋〜 |
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体を拭くのもそこそこに、濡れたままベッドに連れてこられた。 力なく横たわる智の上に、克也が被さってくる。前髪をかき上げるようにしながらキスをされ、それに応える。下唇を噛み、上唇を吸われ、こめかみにキスをし、そしてまた唇に戻ってくる。 そのひとつひとつに応えながら、かっちゃんはキスが好きだったんだなあと、改めて思った。 仕掛けてくるのは克也の方なのに、その仕草が甘えているようで、それが可愛いと思う。瞼、こめかみ、耳、顎、首筋と、唇が降りていく。大きく開いた口が胸に吸い付き、ちゅうちゅうと吸われた。 「あぁ……」 仰け反る背中に腕を回され撫でられると、反り返った体が元に戻せなくなる。つぅ、と羽根のように背筋に沿って指が這い、反り上がって突き出た胸を唇で包まれ、表と裏の両側からの刺激に体がのたうつ。 広げられた足の間に体を入れている克也は、上半身だけを執拗に可愛がる。 「あ、……ぁ、かっ……ちゃ、ぁあん」 自然に浮き上がった下半身が克也の腹に触れ、それなのに克也はすっと体を引く。意地悪な所業に涙目で哀願すると、そんな智の表情を克也が見下ろし、口端を上げる。 「まだだ……智」 背中に回していた腕を引くと、その腕で智の体を引っ張ってきた。起き上がった体を力強くひっくり返され、克也の前に座らされる。胡座をかいた中に尻をつき、克也の胸に背中を預ける格好になると、後ろから伸びてきた手に、いいように悪戯をされた。 「こうされんの、好きだろ?」 「あぁ、ぁあ、あぁ」 耳を舐られ、両方の乳首を指で弾かれる。人差し指と中指で先端を挟むと、震わせるように揺らされ、大きな声が上がった。 克也の胸に預けていた背中が浮き上がり、仰け反った頭が克也の肩に乗る。克也の舌先が智の目尻を伝い、唇へと辿りつく。首を回してその舌を吸い、自分からも舌を差しだして、外で絡め合った。 胡座をかいた克也の膝にひっかけるようにして乗っていた智の足が、克也の動きで大きく開かれていく。 「んん、ん、ん……んぅーーーーっ」 口を塞がれ、胸の先端を強く摘まれ引っ張られると、とうとう触れられないままのペニスから白濁が溢れ出た。 「あ、ぁああっ、ふぅ、……んんんぁあっ」 きつく摘まれた突起を潰すようにしながら引っ張ってくる。その度に体がビクビクと跳ね、それと一緒にペニスからも精液が勢いよく飛び出した。 「……あぁぅ、ん……ん、はぁ……ぁ、あ」 「胸だけでイっちまったか」 後ろで聞こえた声に青くなる。 「あ……ごめん。かっちゃん、ごめん」 放埒の余韻で脱力した体に力を入れ、克也の腕から逃れるように藻掻いた。 「俺、俺もする」 克也の方へ向き直ろうとする体をがっちりと押さえられ、それに抵抗するように足をばたつかせた。 「いいんだよ、智」 「いやだ。俺も……」 「いいんだって。大人しくマグロってろ」 「でも……あっ」 膝下に手を入れられて大きく広げられ、浮いていた背中がまた克也の胸に預けられる。 「ほら、暴れんな」 もう一度肩に乗った頭を撫で、顎を引き上げると、キスを落としてきた。 「……ん」 今日何度目か分からないキスを交わし、見上げると、克也は笑っていた。キスをしては笑い、智を翻弄しては笑う。 ちゅっと音を立ててキスをしたあと、智の唇に克也の指が触れ、そのまま入ってくる。差し入れられた中指が、口の中で抜き差しされ、その意図を悟り、それを受け入れた。 濡らされた克也の指が、智の足の間に伸びてきた。その行方を目で追いながら、反射的に克也の手首を掴んでいた。 「……智」 「あ、あ、」 名前を呼ぶ声で制され、掴んでいた手の力を抜く。つぷり、と指先が入り込み、ぴくんと跳ねた体を宥めるように、克也がこめかみに唇を押し付けてきた。 「力抜いてろ」 こめかみにキスをしたままの克也が低く囁き、言うとおりにする。前のときと違い、一気に中まで行こうとせず、先端を埋め込んだ指は、抜き差しを繰り返しながら、ゆっくりと進んできた。 克也の長い指が入ってくる。少し進んでは引き返し、探るように波打たせ、また進んでいく。克也の胸に背中を預け、腕に掴まるような形のまま、自分の中に入っていく様子を二人して眺めていた。 「……柔らけえな」 締め付けないように呼吸をしていると、後ろで克也が囁いた。 「まさか誰かにさせたんじゃねえだろうな」 すんなりと受け入れた智の様子に、焼きもちめいたセリフを吐いている。 「そん、な、こと……ない、よ」 「本当かよ」 息も絶え絶えに、必死に受け入れようとしているのに、克也が不穏な声を出して疑ってきた。 「随分慣れてるみてえじゃねえか」 「違……っ、じぶ、ん、で」 克也にすべてを明け渡しながら、切れ切れに告白する。 「一人でここ使ってたのか?」 「ん……ぅんっ、ん、でも、俺の手、短くて」 話しながら、克也の指が深くまで進んできた。 「……いいとこ、当たらな……っぁあっ!」 根本まで埋められた指が曲げられ、悲鳴と共に体が大きく跳ねた。 |
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