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うさちゃんと辰郎くん
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「……電気、消す?」
「点けたままじゃ駄目?」
「う……ん」
 明るいままじゃちょっと恥ずかしいかなっていう気持ちもあるけど、電気が点いていると、いつまでも起きていると思った母さんがまた様子を見に来るかもしれないという懸念もあった。
 僕の部屋には鍵が付いていない。
 僕の戸惑いを理解したらしい辰郎君が、自分から立ち上がって部屋の電気を消してくれた。
 真っ暗になると、今度は友達が泊まりに来ているのに寝るのが早過ぎて、逆に疑われるんじゃないかと不安になる。
 暗闇の中、目を凝らし、耳を澄ませて下の様子を窺っている僕を、戻ってきた辰郎君が抱き締めてきた。
 布団の上に正座をしている僕にチュッとキスをして、辰郎君が布団を捲る。
 腕を取られ、促されるまま捲られた布団に入り、お客さん用の枕に頭を乗せた。
「お邪魔します」と、小さく言った辰郎君がそうっと入ってくる。 身体の大きい辰郎君一人でもはみ出しそうな布団の中で、隠れるように小さくなって抱き合っている。動く度に擦れるシーツの音が、やけに大きく聞え、僕はますます身を縮めた。
「うさちゃん。こっち見て」
 身体と一緒に力を入れてギュッと目を閉じていたら、辰郎君の声が聞こえた。薄く目を開けると、暗闇の中、辰郎君の笑っている白い歯が見えた。
 掛け布団ごと僕の上に被さった辰郎君が顔を近づけてくる。迎えるように腕を回して、小さく口を開けた。
 歯磨きの味と僕と同じシャンプーの匂いと、二人の体温で布団がとても温かい。
「……ん……ン……」
 舌先をチュクチュクと吸っていた唇が滑り、首下に下りていく。顎を上げて辰郎君が入り込みやすいようにスペースを空けて受け入れる。
 軽く吸い付きながら、大きな手が僕のシャツをたくし上げ、僕も同じように辰郎君の背中に腕を潜り込ませ、背中を撫でた。
 シャツを胸まで上げられて、辰郎君の顔が近づく。僕は辰郎君から手を離し、これから来る刺激に声を出さないよう、両手で口を押さえた。
「っ……ぅ……んっ」
 期待した場所に、辰郎君の唇が当たる。
 舌先で突かれて、軽く含まれ、やさしく吸われる。
「は……っ、っ……っ、ぁ……」
 すっぽり布団を被っている辰郎君の熱い息が掛かる。たぶん中は凄く暑いだろうなって思ったけど、それを捲ってあげることはできなかった。
 だって、指と唇で両方の胸を触られて、気持ちよすぎて声が出そうだったから。
 爪でカリっと引っかかれ、身体がビクン、と跳ねる。
「ぅ……っ」
 布団の端を引っ張って、口まで持ってくると、それで声を抑えた。
 唇で胸を可愛がりながら、片方の手が下りてくる。お腹を撫で、それが腰に回り、ズボンのゴムに掛かり、僕は腰を浮かせ、それを手伝った。
 脱がされたズボンと下着が布団の外に追い出される。
 潜っていた辰郎君も布団から顔を出し、ぷはっと息をした。
 身体を起こした辰郎君が、僕に跨った格好のまま、自分の着ているものを脱いでいく。全部を脱ぐと、胸で止まっていた僕の服をひっぱてきて、僕も全部を脱がされた。
 階段の下はしーんとしている。
 下りてきた身体に腕を回し引き寄せる。
「……ん、ん」
 身体の全部をくっつけるようにしてキスをした。
 辰郎君の身体は温かくて、すべすべしていて、とても気持ちがいい。
 僕の太ももに当たっている辰郎君のLサイズは、もうすっかりちゃんとLサイズに育っていて、それを僕の腿に擦るようにして揺れている。
 僕のそれは辰郎君ほどLサイズじゃないけど、やっぱりもう完全に出来上がっていて、辰郎君にもそれが分かっているみたいで、自分のを押し付けながら、お腹で僕を刺激してきた。
「ぁ……っ」
 漏れそうな声を辰郎君の唇に押し付けて我慢する。荒い息を吐きながら、辰郎君が僕の声を吸い取ってくれた。


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